市内の障害福祉事業所から教えていただいた投票支援DVD「投票に行こう!」を
ご紹介いたします。
投票支援DVD「投票に行こう!」は知的障害のある人が選挙で投票するには数々の
合理的配慮が必要であるため、正しい投票方法と支援を学べるDVDを作ろうと、
東京都狛江市手をつなぐ親の会が作成しました。
「投票に行こう!」では障害のある人が選挙や投票における一連の流れを当事者が目で
見て分かること。当事者・家族・支援者・行政の方々がナレーションやテロップで
各段階の注意点を理解できること、という二つのコンセプトに基づいて作成されて
います。
作成には行政も関わり、担当者の方は「どんなに障害が重くても投票支援のあり方を
探り、現行法の中でできることを模索しながら投票につなげていくプロセス」
「意思のない人はいない」との想いで投票支援DVD作成に携わったそうです。
投票支援は当事者、行政どちらかが努力するだけではうまくいかないため、双方が
「開発」していくイメージとのことです。
投票支援DVD作成の取り組みの最大のメリットは日頃関わることのない方々と
当事者が直接関わることです。
当事者の方への「わかりやすい演説会」「わかりやすい広報誌」作成のため、選挙
立候補者は悩み、考える。このことが障害者理解のその先につながっていくのでは
ないか、とのことです。
今回の記事は知的障害のある人の投票支援における合理的配慮に関する話でしたが、
障害のある方のみならず相手に寄り添い、相手のことを考えることができる社会は
誰にとってもやさしく、わかりやすく、配慮に満ちた社会や地域になり、誰にとっても
生きやすい世の中になるのではないかと思いました。
引用・参考資料:全国手をつなぐ育成会連合会「手をつなぐ2017年7月号」