平成30年8月24日(金)入間市中央公民館 第1号室にて
平成30年度第1回福祉学習会を開催いたしました。
今回の福祉学習会では東京家政大学 名誉教授 上野 容子先生をお招きし、
「精神障害のある人が地域で暮らし続け主体的に社会参加していくために」をテーマに
ご講演いただきました。
講演では障害の捉え方やストレングモデル、障害者の就労やソーシャルファーム等に
ついてお話いただきました。お話いただいたなかで特に印象に残ったのが、
「障害と自立について考えさせられたこと」、
「ストレングスモデル」、「ソーシャルファーム」の3点です。
・「障害と自立について考えさせられたこと」
「障害と自立について考えさせられたこと」では熊谷 晋一郎さんのインタビュー
記事にある「自立とは依存先を増やすこと」という話が印象に残りました。
自立というと自分でできることを増やすと考えがちですが、自立を目指すのであれば
依存先を増やさなくてはならない、という話に自立の在り方について考えるきっかけと
なりました。
★公益財団法人 東京都人権啓発センター
熊谷 晋一郎さんのインタビュー記事へ移動します。
⇩
自立は、依存先を増やすこと 希望は、絶望を分かち合うこと | 東京都人権啓発センター
・「ストレングスモデル」
「ストレングスモデル」はその人が元来持っている強さに着目し、それを引き出して
活用していこうとするもので、全ての人やその人を取り巻く環境にはストレングスが
あるので、それを中心にアプローチしていこうとする考え方です。
★ストレングスモデルの原則
①障害を持つ人も、リカバリーすることができる。
②焦点は個人の欠陥より個人の強さである。
③地域を資源のオアシスととらえる。
ストレングスモデルでは②の「焦点は個人の強さである」という点が重要になります。
先生のお話を伺い、ご本人との関わりや支援のあり方について考えるきっかけに
なりました。
・「ソーシャルファーム」
「ソーシャルファーム」は社会的企業の一類型であり、障害者あるいは労働市場で
不利な立場にある人々を対象とした雇用を重要な柱としています。社会的な目的をもっ
た事業を展開し、助成金や補助金を活用しますが、依存はしないことを理想として
います。就労継続支援A型事業やB型事業という制度があるから始めようというもので
はなく、こういう仕事がやりたいから就労継続支援A型事業やB型事業の補助金を
活用し、仕事や事業を発展させていくという考えを伺いました。
助成金や制度が先にありきでないという上野先生のお話を聞き、物事を柔軟に捉え、
対応していく必要性を感じました。
最後になりますが、大変お忙しい中、ご講義をいただきました上野先生にはこの場を
お借りしまして改めて感謝申し上げます。
また、お忙しい中、ご参加いただきました皆様ありがとうございました。